住宅ローンの「金利タイプ」どれを選ぶ?メリット・デメリットを解説

不動産トピックス

住宅ローンを借入する際に迷ってしまうのが「金利タイプ」です。通常どの金融機関でも複数の金利タイプが用意されているのですが、実はどの金利タイプを選ぶかで総返済額や将来のリスクなどが全く異なってきます。

金利タイプには大きく「全期間固定金利」「変動金利」「固定期間選択型金利」の3つに分かれます。それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

①全期間固定金利

名前の通り、借入期間終了までずっと金利が変わらないのが「全期間固定金利」です。金利が一定に保たれるということは、支払金額も変わりません。借入当初から住宅ローンの支払額が分かっているので、返済計画や家計の収支が立てやすくなります。経済動向によって金利は常に変化するものですが、全期間固定金利は住宅ローンを借り入れた時点の金利から変わることがありません。将来の金利上昇リスクを考えなくて済むのが最大のメリットです。特に低金利の時期に選択すると、支払額を抑えたまま固定することが出来るので最終回を迎えるまで安心です。

一方で金利自体は後述の変動金利に比べ、高めに設定されてしまいます。全期間にわたって金利を固定することは貸し出す金融機関にとっては不利となるためです。

全期間固定金利と言えば「フラット35」を思い浮かべる人も多いでしょう。以前は「住宅金融公庫」と呼んでいましたが、現在は独立行政法人「住宅金融支援機構」が貸出しをしています。(申込み窓口は全国の銀行や信用金庫、モーベー自バンクなどです)

民間金融機関でも30年や35年といったフラット35と変わらない超長期で、固定金利の商品を用意しているところもあります。手数料などの面で差がありますので、是非比較してみましょう。

②変動金利

変動金利は通常年に2回見直しが行われ、経済情勢に金利が左右されてしまうタイプです。全期間固定タイプと違って、金利が上がったり下がったりします。低金利時代に変動金利を選択すると、金利上昇局面に入った場合は返済額がアップします。

なお、変動金利型では急激な金利上昇リスクに対応するため、元利均等返済に限り「5年ルール」「1.25倍(125%)ルール」と呼ばれるものがあります。

金利自体は年に2回見直されますが、返済金額そのものは5年間変わりません(5年固定金利という意味ではありません)。そして5年経過した時点で返済額の見直しを行い、その後5年間の返金額が決定します。もしも金利が右肩上がりで上昇していた場合は返済額が2倍になる、という可能性もゼロではありません。しかしそんなことになってしまうと返済不能に陥ってしまう人も出てきます。

そこであまりにも返済額が上がらないようブレーキをかけるのが1.25倍ルールです。返済額がアップしたとしても、これまで5年間の返済金額の1.25倍までにとどめられるのです。

毎月10万円の返済額であれば、最大12万5千円までしか引き上げられませんので、いきなり家計を圧迫してしまうことは避けられます。ただ「上がってもそのくらいか」、と安心するのは危険です。

実はこの1.25倍ルールは、「未払い利息」を生んでしまうリスクと隣り合わせなのです。毎月の返済金額の内訳は、元金と利息の合計です。金利が上昇すると元金部分の金額が減り、利息部分に金額が増えていきます。つまり、返済回数を重ねても残債が減りにくくなって行くのです。金利が上昇し続けると、毎月の返済額が全て金利となってしまうこともあります。最悪、支配金額以上の利息が課せられた場合、支払いきれない利息が生じます。これが「未払い利息」です。

支払い切れない元金や未払い利息が消した場合、最終回に一括で支払わなければなりません。もしもその様な事態になった場合には、マイホームを売却せざるを得なくなる可能性もあります。

現在、変動金利の基準金利2.475%は2009年から変わっていません。そこからそれぞれの金融機関では金利優遇を行い実施金利は1%を切る超低金利となっています。しかし、今後どうなるかは誰にも予測はつきません。金利の低さだけで選ばず、常に金利上昇リスクに備え、貯蓄や固定金利タイプへの借り換えなども視野に入れておきましょう。

③固定期間選択型金利

最初に2年・3年・5年・10年というように、金利を固定する期間を選べるタイプです。固定期間が終了した後は、再度固定期間を設定するか、変動金利に切り替えます。

固定期間中は返済金額も固定されるため、安心感があります。しかし、固定期間終了後は金利の予測がつかないため返済額同様に予測がつきにくくなります。なお、変動金利のような5年ルールや1.25倍ルールはありません。このタイプは10年後に一括返済する予定があるなど、短期間で完済をするつもりの方に向いています。

残念ながら住宅ローンは「お得だったかどうかは支払い終えてみないと判断できない」というのが実情です。しかし、マイホーム購入のためにはいずれかを選択する必要があります。必ずシミュレーションを行い、それぞれの金利タイプの特徴やメリット・デメリットを知った上で選ぶようにしましょう。

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